リバースモーゲージ

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私たちのこれからについての雑感~リバースモーゲージの促進を!

「年金だけでは2000万円足りない」という話題が世間を賑わせました。
ただ、これは、個々人の個別の資産状況・生活状況(例えば、高級食材で生活している人もいるし、手ごろな価格の食材で生活している人もいる)を考慮せず、出てきた数字なので、
これに振り回される必要はないでしょう。
むしろ、国側は、裏返しとして、個々人に「もっと、財テクを考えてください」と言いたいのだともいわれます。
しかし、現実に、老後の生活に不安がよぎるのは多くの人の心情だと思います。
そこで今回は、老後の生活資金は大丈夫か、という点で、持ち家を持っている方の生活資金について考えます。

☆持ち家活用について
持ち家を原資として生活資金を取得する方策は3つ考えられます。
一つは、売却すること。二つ目は、リバースモーゲージを使うこと。三つ目は、リースバック(自宅を売るが、借家として住むこと)があります。
売却は、次にどこに住むかの青写真があれば、有効な手立てでしょう。リースバックは、ともすると、安く売って、高い家賃で住み続けるということが考えられるため、自身の個別事情に合致すれば、それも一つだと思います。

リバースモーゲージは、自宅等の不動産を担保に生活資金を借りる手立てとして、アメリカで1960年代から実施し始めた制度です。
日本では1981年に武蔵野市で公社によって始められ、途中、バブル崩壊による不動産価格の大幅な下落により、一時低調になりましたが、2005年頃から民間の金融機関でもサービスが始まるなど、少しづつですが、制度が広がってきています。

☆リバースモーゲージ
自宅等所有不動産を担保に生活資金を借りられ、所有者や配偶者が亡くなるまで住み続けられ、清算は所有者等の死亡後、という制度です。
高齢者になると、不動産を持っていても普通の融資は限定されますし、ある程度の預貯金は持っているが、年月が経つと、底をついてしまうというリスク・不安がある。
また、死亡後の清算として、自宅を売却しても、先祖代々の土地でなければ子孫に残さなくてもよい、という感覚の方が核家族化により増えているのではないかと思います。
ただ、担保による融資なので、借りられる枠は不動産価格の5割から8割など、商品によって限定されます。
また、清算は原則として死亡など最後ですが、毎月利息分は返済する必要があり、それが変動金利のため、変動するリスクもあります。
加えて、担保とする不動産は、戸建て(建物が重要ではなく、土地の固定資産評価が重要)が基本です。マンションも対象となる商品もありますが、場所がいいなど、かなり限定されるようです。

ほかに、担保割れのリスクがあります。不動産価格は変動しますので、定期的に評価の見直しがされます。それによって、融資額の見直しもされます。
これらがあるため、日本では、リバースモーゲージの利用がまだ本格的になっていない要因といわれています。
ですが、売却することを考え、今ならいくらで売れるか、将来いくらで売れるかなども考慮し、利用の金融機関の条件を上記のリスクなどに照らし、自分にあっているのならば、有効な手立てであると思います。

☆リバースモーゲージの利用促進のため、政府の協力も必要です!
リバースモーゲージの制度設計で最も難点なのは、担保割れというリスクです。アメリカでは政府がそのリスクを引き受けています。
個々の民間企業ではいかに大企業とて、不動産価格の大幅な下落により、融資額を回収できないリスクは大きなプレッシャーです。
そのため、ノンリコース(精算時に融資額が不動産の売却益でカバーできなくても、相続人に超過額を求めない制度)の商品は融資額や使途などが限定されているのが現状だと思います。
住宅金融支援機構でも「リ・バース60」が登場し、利用が増えているようですが、使途が建て替え資金等、限られていますので、国として制度の拡充が求められます。
また、不動産の評価制度も実際の売却価格を反映したものにしていく、建物も正当な評価を与える等、これも国として制度の整備が求められます。

※リバースモーゲージの進化が、不動産取引の活性化に大きく寄与するものと考えます!