【武蔵野市の司法書士】再転相続について

2021/11/27

雑感

　今回は、「再転相続の放棄」についてお話しします。

　まず、「再転相続」とは何かですが、例えば、父方の祖父が死去したのち、その相続人たる父が３ヶ月以内の熟慮期間を経過する前に、何もしないで、これまた死去してしまった場合などです。

　その時、祖父が大きな借金を抱え、債務超過で死去した場合ですと、普通は、その債務を引き継ぎたくないのが人情でありますので、家庭裁判所で相続放棄手続きをすると思います。

　しかし、相続放棄をするためには、自身が相続人になったことを知った時から３ヶ月以内にしなければならない、となっています。

　では、この祖父の相続たる「再転相続」の場合は、いつから３ヶ月と考えればよいのか、ですが、現在（令和３年１１月２７日）においては、自分が父の相続人になったことを知った時から、ということになります。

　祖父の相続人になることは、父の相続人になることが分かってからでないと、引き継ぐか、放棄するかの判断はつかない、ということです。

　また更に、この期間に判断すべきことは、祖父の相続と父の相続をそれぞれ、引き継ぐか、放棄するか、判断しなければなりません。

　その選択肢は、①祖父の相続と父の相続、ともに引き継ぐ、②祖父の相続と父の相続、ともに相続放棄する、③祖父の相続を相続放棄し、父の相続は引き継ぐ、の３点です「祖父の相続は引き継ぎ、父の相続は相続放棄する。」ことはできません。

　あくまで、祖父の相続は、父の相続の土台があって引き継ぐからです。

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